採用活動における導線設計と手段について

採用動画を制作している制作会社の立場から、多くの企業が悩まれている「採用活動における導線」をできるだけわかりやすく言語化、図解化しました。

採用動画が流行っているからといって、採用動画の制作を目的化してはなりません。あくまで採用活動の一環として採用動画を制作するのであって、最終目的は自社にあった候補者を採用すること、そしてその候補者を自社に応募させることです。

本記事では、そういった採用担当者が俯瞰して採用活動を見れるように、採用プロセスにおける導線設計の重要性と実践方法を詳しく解説します。

ディレクター
ディレクター

ここまで導線をまとめられている記事は他にないと思います。我々は映像制作会社ではありますが、企画制作段階では言葉で複雑なものを言語化し、わかりやすくまとめることも1つの仕事なのです。

採用導線設計の基本から、集客チャネルの紹介、求職者が自社に応募するまでの流れについて詳しく紹介していきます。

採用導線設計の基本理解

まずは採用プロセスにおける導線設計について、基本的な内容をご紹介します。

採用における導線設計とは何か?その重要性

導線設計とは、求職者が効率的に「企業の採用情報」を触れるまでの道筋・導線を構築することが採用における導線設計です。

例えば、求職者の集客(チャネル設計)、情報の提示場所、その方法、応募手順の簡略化などが導線設計に当てはまります。この設計が良い状態だと、応募者がスムーズに応募まで進めることができます。

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採用戦略で必要な2つの要素

採用の導線設計は下記の2つに着目して導線を作ります。

  1. 採用情報までの集客【採用サイト外の設計】
  2. 応募までの導線設計【採用サイト内の設計】

どちらの導線設計も非常に重要ですので、どちらの視点も見れるようになると「なぜ採用の応募に繋がらないのか?」の原因がわかると思います。

①採用情報(採用サイト)までの導線設計|集客

採用情報までの集客は、さまざまな手法を駆使して求職者への認知度を上げ、会社に興味を持ってもらえるように努めます。

大企業や商品の認知度が極めて高いような会社は、商品の知名度から会社の認知度を上げられるでしょう。

しかし、中小企業やtoBのビジネスモデルで業界に詳しくないと知らない会社は、採用情報までの導線をいかに作るかが大事になってきます。

②応募までの導線設計|採用サイトの構築

応募までの導線設計は、求職者に自社の興味を持ってもらい「実際に働いてみたい!」と思われるような設計にしなくてはいけません。

それには下記のようなコンテンツを採用情報に掲載することが大事です。

  • 会社概要
  • 仕事内容
  • 給与・福利厚生の条件
  • 社員インタビュー

働きたい!働いてみたいと思わせる内容を盛り込んだ採用サイトの設計が必要になります。

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採用動画のコンセプトと企画制作のポイント

求職者が自社に応募するまでの流れ|採用集客導線図

採用集客導線図
導線から採用サイトまでの流れ

企業が求職者を引きつけ、最終的に応募に導くプロセスは複雑で多面的です。

画像に方法を図解していますので、是非見てください。

また認知を拡大してから採用サイトに集客できてから、実際に応募してもらうまでのにも様々なコンテンツを掲載する必要があります。

採用担当者様は全体像を俯瞰しつつ、自社に合った採用手法を取捨選択しながら採用活動を行なってください。

採用情報までの13の集客手法

初めに採用情報までの集客のための導線設計の方法について、下記に手法の概要について示します。

集客方法費用労力集客効果メリットデメリット
コーポレートサイト低い低い少ない自社に興味がある人材が集まる大きなアクセス増加は見込めない
求人サービス高い低い大きい多くのアクセスが見込める多くの求人に埋もれる可能性がある
SEO低い高い物による費用がかからずに
アクセス増加が見込める
手間と時間がかかる
web広告高い低い物による即効性がある費用がかかる
SNS低い高い物による費用がかからずに
アクセス増加が見込める
手間と時間がかかる
ハローワーク低い低い少ない費用がかからないのが魅力特になし
合同説明会大きい集客されてるところで
会社説明ができる
出展費用がかかる
学校訪問低い大きい特定の学生にアプローチができる学校との関係値を築く必要がある
リファラル低い低い少ない費用がかからない
人材のマッチ度合いが高い
多くの人材を集めるのは難しい
ダイレクト
リクルーティング
高い物による直接オファーが出せる費用がかかる
人材エージェント高い低い物による即効性がある費用がかかる
インターンシップ低い物によるインターンを通して
人材を見極められる
教育コストや
運営コストがかかる
タイアップPR高い低い物によるインフルエンサーの集客力に頼れる費用がかかる
集客方法のメリット・デメリット概要

それぞれ13個の手法について説明していきます。

1. コーポレートサイト

コーポレートサイトは、企業の顔ともいえる重要な集客チャネルです。

基本的にはサービスや製品の紹介などが掲載されていると思いますが、採用情報を明記しておくことで採用サイトへの動線が確保できます。

すでにサービスや製品に魅力を感じている人に採用を促すことになります。

2. 求人サービス

求人サービスを利用することは、広範囲にわたる求職者に対して効率的にアプローチできる手段です。

さまざまな求人プラットフォームがあり、それぞれの特徴を理解して自社の採用目標に合ったサービスを選択するのが重要です。

掲載費用がかかるので、予算がある場合に有効なチャネルだと思います。

3. SEO

SEO対策されたオウンドメディアを経由して自社の採用情報ページに集客を集める方法です。

採用情報ページ自体を検索上位にするのはなかなかハードルが高いため、現実的にはオウンドメディアの運営からの採用となります。

すでに社内でオウンドメディアを持っている場合は採用情報の掲載で流入経路を確保するのがおすすめです。

オウンドメディアがない企業様の場合には、Wantedlyやnoteなどで社内の情報や企業で扱う知識、製品のニッチな情報を記事にすることで検索からの流入が見込める可能性があります。

4. WEB広告

Web集客は、オンライン上でリスティング広告やYouTube広告、他SNS広告などを駆使して、求職者を採用ページへ導くことです。

SEO対策だけでなく、リターゲティング広告やコンテンツマーケティングなど、多角的なアプローチが求められます。

5. SNS

SNSを活用することは、企業文化や雰囲気をリアルタイムに伝えることができるため、求職者との距離を縮める効果があります。

  • X(旧Twitter)
  • instagram
  • YouTube
  • TikTok

それぞれさまざまな特性があるので、求職者のターゲットによって活用するSNSを考えましょう。

また従業員が自社の魅力を発信することも、信頼感を高める良い方法です。

1年以上前から、資生堂や無印良品などが製品販売のために社内インフルエンサーに力を入れていて、最近になってフォロワーが万人超えの社内インフルエンサーが誕生しています。

↓参考事例

1分採用動画の作成ガイド|短時間で魅力を伝える

6. ハローワーク

ハローワーク求人申し込み手続き

ハローワークは、無償で利用できる公的な就職支援サービスです。地元の求職者や幅広い年代にアプローチできるため、多様な人材獲得のチャンスがあります。

ハローワークの求人申し込みにて掲載の手続きができます。

7. 合同説明会に出展する

合同説明会への出展は、一度に多くの求職者と直接接触できる機会を提供します。

1番有名なのはリクルートが毎年3月の頭に行っている『リクナビ20〇〇』というその年次向けの合同説明会イベント。

これは新卒向けの就活合同説明会ですが、転職者向けの合同説明会ももちろんあります。

出展料はそこそこかかりますが、集客力が強いので合同説明会に行くと自社を知らない求職者と出会えるチャンスです。

8. 学校訪問および学内セミナー

新卒就活生に限られますが、大学や高校、高専などに訪問して学校内セミナーを通じて直接企業情報を伝えることができます。

学内セミナーを行うメリットとして「学生の企業に対するハードルが下がること」です。

そのハードルが下がることで、応募しやすさ、とりあえず受けてみようかな、という気軽さにあります。

就職に力を入れている大学も多いため、支店や工場などの採用は近隣の大学や高校などにアプローチすると良いでしょう。

9. ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングは、企業から直接、潜在的な候補者にアプローチする方法です。つまりヘッドハンティングやスカウトのことです。

特定のスキルや経験を持つ人材を見つけて、その人に直接コンタクトを取ることです。

条件や交渉次第で入社してくれる可能性は十分にあります。また現在は副業やパラレルワークの時代になっていますので、プロジェクト単位での関わりから仕事に入る方もいらっしゃいます。

10. リファラル採用

リファラル採用は、現在の従業員やその知人からの推薦によって新たな人材を獲得する方法です。

信頼できる推薦により、企業文化に合った人材を効率的に採用できる可能性が高まります。

また比較的にリファラル採用で入社した人材は離職率も低いため、費用対効果の高い採用手法として人気です。

11. 人材エージェント

人材エージェントは、専門的な知識を持つコンサルタントが求人と求職者のマッチングをサポートするサービスです。

特に特定の職種やスキルセットを要するポジションに適した人材を見つけ出す時に有効です。理由は特定の分野に特化したエージェントが多いため。

ただ費用も結構高めなエージェントが多いです。

12. インターンシップ

インターンシップは、学生や若手社会人に実務経験を提供し、企業文化や仕事内容を体験してもらうプログラムです。

元々は会社に入社する前に実務経験をしながら会社側と求職者側で「このまま一緒に仕事していけそうか?」を判断する試用期間としてあったものですが、近年では1日インターンシップや1週間のインターンシップなど実質的に入社試験のようなインターンシップが開かれています。

特に学生はそういったインターンシップ週間を経て、他己評価で自分の実力を図るのでインターンシップに参加しがちです。

もちろんインターンシップを経て入社を希望する学生もいるため、1日インターンシップのようなイベントを通じた採用活動は企業にとってもメリットになります。

13. タイアップPR

タイアップPRは、メディアや他の企業と連携し、採用活動を広く告知する方法です。

ブランドイメージの向上や、特定のターゲット層に対する認知度の高め方に効果的です。

近年では就職情報を発信するインフルエンサーが増えているので、そのインフルエンサーとタイアップすることで就活情報を入手したい求職者に向けて自社をアプローチすることができます。

採用情報から応募までの導線設計|大事なのはコンテンツ作成

採用情報に辿り着いた求職者を応募に促すためには、導線設計とコンテンツの質が非常に重要です。

ここでは、効果的なコンテンツ作成に焦点を当て、応募までのプロセスをスムーズにする方法について解説します。

応募を促す魅力的なコンテンツを掲載

応募に至るまでのコンテンツは求職者にとって魅力的なものでなければいけません。

  • 企業文化
  • チームの雰囲気
  • 仕事の内容
  • キャリアパス

など。求職者が知りたいと思う情報を明確にし、画像や動画を含めたさまざまな形で掲載することが効果的です。

実際に働いている社員の声(インタビュー)を紹介することでリアリティを持たせることができるので、企業に対する信頼感を高めることができます。

インタビュー動画|制作に必要な準備と費用は?料金相場を徹底解説

アクションを促すCTAの最適化

採用ページに訪れた求職者が次に取るべきアクションを明確に示すことが重要です。

応募ボタン、説明会に参加するボタンなどCTA(Call to Action)を目立つ位置に配置して、求職者がスムーズに応募に進めるようにします。

また、応募してからの大まかな流れが記載されていると、求職者が次に何をするべきか、迷わずに進めることができます。

採用情報で必要な情報を明記

もちろん、採用情報で必要な情報を明記します。

  • 職種
  • 勤務地
  • 勤務時間
  • 残業等あれば
  • 給与
  • 休日休暇
  • 待遇/福利厚生
  • OJTの有無
  • 選考プロセス

しっかりと明記しておくことで求職者の不安を軽減し、応募へのハードルを下げましょう。

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自社の魅力が多すぎてまとめられない、どのように伝えるのが最適化など、一度ご相談いただけると企画出しなどもスムーズにできるかと思います。

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